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遠州七不思議

ここ牧之原(旧相良町)はお茶処静岡としても有数のお茶の産地です。
遠州灘からの空っ風によって育つ茶畑では、良質の茶葉がとれ、今日の牧之原を育んでいます。その牧之原の台地に古くより伝わる「遠州七不思議」という昔ばなしに因んで「遠州の七ふしぎ」と名づけました。

遠州七ふしぎ(深蒸し茶)

かつての遠州、現在の静岡県中西部地方に伝わる昔ばなし「遠州七不思議」
秘園銘茶『遠州の七ふしぎ』は、風土に結びついてぬくもりを誘うこれらの物語に、同じ特色を重ねてその名を冠したものです。

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第1話 小夜の夜泣き石

何百年か昔のことでした。菊川の村に若い夫婦が住んでいました。二人は貧しいながらも仲むつまじく暮らしていました。

妻のお腹には子供ができていて生まれる日も近くなっていました。

ある日のこと、夫は用事があって京都のほうに行ったままなかなか帰ってきません。生活費も底をつき、妻は昔から家に伝わる『赤玉丸』という刀を質にいれ、お金を借りようと思い、それを持って日坂の町へと急いで歩いていきました。小夜の中山の峠に来た頃にはすっかり日も暮れていました。突然石の陰から盗人がでてきて『金をおいてゆけ』と言いました。お金などあるわけはありません、女は持っていた刀で立ち向かいました。しかし、刀はもぎ取られ、盗人に切られてしまいました。

その夜から峠にある大きな丸石から赤子の鳴き声がし、夜な夜な近くの飴屋に僧侶が飴を買いにくるようになりました。その僧侶は久延寺の観音様の化身で、殺された女が信心深くお参りしていたお陰で観音様が赤ん坊を助けたのでした。数日後、村人たちが丸石の陰に赤子を見つけ、久延寺の和尚が育てることになりました。その子は母の敵を討つために、大阪へ刀研ぎの修行に行き、『赤玉丸』を探すことにしました。

イラスト:小夜の夜泣き石 ある日、男が名刀を研ぎにやってきました。その刀にはかけた所があったため、男に尋ねました。「とてもいい刀ですが、この傷はもったいないですね。」
男は、「むかし小夜の中山で女を切ったときに、近くにあった石で傷がついてしまった。惜しいことをした。」と言いました。この男が母を殺した盗人であると確信し、その場でその男を斬り、母の敵を討ちました。

その後、久延寺にもどり和尚にこのことを報告し、出家して山にこもり、母の菩提を弔ったとのことです。


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